Description

イスラームは、人々がアッラーとそのしもべに対する諸々の義務を果たし、かつ平安と公正、慈悲の中で同胞として暮らすことが出来るように、売買の契約や婚姻、遺産相続や刑罰といった被造物の間のムアーマラートを定めました。ここでは売買取引の様々な形式や有効な取引となるための条件、またそこにおいて禁じられた物事などをご説明します。また生活の糧が豊かなものとなる諸要因についても、別枠を設けてご紹介します。

Detailed Description

ムアーマラート[1]

 

1売買取引

 

     イバーダートムアーマラートの違い:

イスラームは創造主と被造物の間の関係を取り扱うムアーマラートを、心と魂を清め純化させるところのイバーダートでもって組織立ったものとした、完全かつ包括的な教えです。

またイスラームは、人々がアッラーとそのしもべに対する諸々の義務を果たし、かつ平安と公正、慈悲の中で同胞として暮らすことが出来るように、売買の契約や婚姻、遺産相続や刑罰といった被造物の間のムアーマラートも定めました。

 

     契約の種類:

契約には3種類あります:

1-売買や有償賃貸、共同経営などのように、完全有償の契約。

2-贈与やサダカ(施し)、無償賃貸や保障のように、完全無償の契約。

3貸与のように、有償と無償どちらの性質も備えた契約。というのも貸与はサダカである一方、貸した物と同様の物を返却するという代償を伴うからです。

     売買取引とは:所有目的で、財産と財産を交換することです。

 

     生産的行為における英知:

ムスリムはいかなる生産的行為においても、そこにおいてアッラーの教えを実践し、その命の遂行によって主のお悦びを求め、アッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)のスンナ[2]に則り、かつある物事の実現に際して達成されなければならない諸要素を実践します。こうしてアッラーは彼によき糧をお恵みになるのであり、また彼をよき方向へと導いてくださるのです。

 

     売買取引が定められたことに潜む英知:

貨幣や商品、その他物事は全て、人々の間に分散して存在しているものです。そして人の需要というものは他人の所有物と切っても切り離せない関係にあり、その獲得は何らかの代償を伴わずには達成されないのです。

そういった中で、人は売買取引の合法性によってその必要を満たし、目的を達成することが出来ます。もし売買が許されなかったら、人々は強盗や窃盗、詐欺や果ては殺し合いにまで至らなければならなかったことでしょう。

アッラーはこのような福利の実現と諸悪の撲滅のため、売買取引を合法とされたのです。そしてこのことはムスリム間のイジュマーゥ[3]でもあります。至高のアッラーは仰られました:-そしてアッラーは売買を合法化され、リバー(不法商取引)を禁じられた。,(クルアーン2275

 

     売買取引の諸条件:

売買取引が有効となるには、以下の条件を備えていなければなりません:

1-売る側と買う側の両者共にその契約において満足すること。但し法的に正当な理由ゆえに強制される場合は除きます 

2-売る側と買う側の両者共に処分権を有していること。つまり理性的に健常な、成人の自由民であること。

3-売買取引の対象となる物の利用が完全に合法であること。ゆえに蚊やゴキブリなどの利のない物や、酒類や豚肉などその利用が非合法である物、また死体(魚類とイナゴを除く)や犬のように、必要性に迫られた時だけしかその利用が合法と見なされない物の売買取引は出来ません。

4-売る者が、契約の時点で売買の対象となる物を所有しているか、あるいはその売却を所有者から許可されていること。

5-売買取引の対象が目視か、あるいはその描写によって契約する両者に明らかであること。

6-値段が明らかであること。

7-売買取引の対象が取得可能であること。ゆえに海の中の魚とか、空中の鳥といった物の売買は一種の詐欺であるゆえ、有効ではありません。

これらの条件は全て、売買取引の契約を結ぶ両者を不正やガラル[4]、そしてリバー[5]から守るためのものなのです。

 

     売買取引はいかに成立するか?

売買取引の成立には2つの形式があります:

1-口頭による形式:つまり売る側が「あなたにこれを売ります」とか「あなたにこれを所有させます」とかいった表現の言葉を用い、そして買う側が「買いました」とか「(契約を)受け入れました」とかいう表現の言葉を用いることです。正確な表現自体は習慣上よく知られているものに依拠します。

2-行為による形式:つまり互いに受領し合うことで、言葉を発さずに300円出してチーズを受け取るといったようなことです。これもまた両者がその取引に満足していることを条件に、習慣上よく知られているいかなる形をもとることが可能です。

 

     ムアーマラートにおいて疑わしげな物事を避けることの徳:

ムスリムはその売買取引や飲食物、その他のムアーマラートにおいてスンナに則らなければなりません。ゆえにその合法性が明白なものは手にし、取り扱いますが、その非合法性が明白なものは回避し、関わり合いません。一方そのどちらかはっきりしない物事に関しては、知らずに非合法な物事に足を踏み入れてしまわぬよう、そして自らの宗教と尊厳を損ねてしまわぬよう、放棄するよう努めます。

アン=ヌゥマーン・ブン・バシール(彼らにアッラーのご満悦あれ)は言いました:「私はアッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)がこう言うのを聞きました:“合法的なものは明らかであり、非合法なものも明らかである。そしてその間には、多くの者が知らない間際らしい物事がある。ゆえにそういった疑念の余地のある物事から身を慎む者は、自らの宗教と尊厳を守ることになろう。そしてそういった物事に陥る者は、禁じられた領域に足を踏み入れてしまうことになろう。それはまるで、禁じられた領域の周辺で(家畜が草を食む)番をする牧童のようであり、それらは今にもそこに入ってしまいそうである。実に全ての王には、(彼が定めた)禁じられた領域[6]がある。そして実にアッラーが禁じられた領域とは、かれの禁じられた物事である。そして実に体には、それさえ健全であれば体全体も健全であり、それが悪ければ体全体も悪くなるところの1個の肉塊がある。そして実にそれは、心臓なのである。”(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[7]

 

     合法か非合法か判断しかねる財産の用途:

合法か非合法化か判断しかねる財産は、出来るだけその使用による利益が少ない所に用いるようにします。

物事の中でも最も利益が大きい所というのはお腹の中‐つまり飲食物‐であり、次いで衣服など体の外面に接する物、そしてその次に馬や車などの乗り物が来ます。

 

     合法な糧を稼ぐことの徳:

1-至高のアッラーは仰られました:-そしてサラー(礼拝)が終わったら地上に散開し、アッラーのお恵みを求め(努力す)るのだ。そしてアッラーをよくズィクル(唱念)せよ。あなた方は恐らく成功するであろう。,(クルアーン6210

2-アル=ミクダーム(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:「自らの手で稼いだ物によって食べる者より、良い物を食べる者はいない。アッラーの預言者ダーウード(ダヴィデ)‐彼に平安あれ‐は自らの手で稼いだ物によって食べていたのである。」(アル=ブハーリーの伝承[8]

     預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)の教友たち(彼らにアッラーのご満悦あれ)は売買と商売に勤めていましたが、そこに現を抜かして至高のアッラーに対する義務やかれのズィクル(念唱や想起)をそっちのけにしていたわけではありません。あくまで至高のアッラーに対する義務を遂行した上で、商売をしていたのです。

 

     最善の生業:

稼ぐ手段は人によって異なりますが、農業であれ産業であれ商業であれ、最善なのはその者の状況に最も適し、かつイスラーム法に則したものです。

 

     働いて稼ぐこと:

人は食べ、家族を養い、アッラーの道において施すためにも、合法な糧を得るべく努力し、かつ人々に物乞いすることから身を慎まなければなりません。最善の稼ぎは自分の手で稼いだ物と、法に適った全ての売買取引なのです。

アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、アッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:「私の魂がその御手に委ねられているお方にかけて。恵んで貰えるかどうかに関わらず人に物乞いなどするよりは、(糧を稼ぐために)綱をもって背中に薪を背負う方が良いのである。」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[9]

 

     売買取引において寛大であることの徳:

 人はアッラーのご慈悲を得るためにも、人々との関係において優しく寛大であるべきです。

ジャービル・ブン・アブドッラー(彼らにアッラーのご満悦あれ)によれば、アッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました“アッラーは売買、及び(債務などの)履行において寛容な者を慈しまれる。”」(アル=ブハーリーの伝承[10]

 

     売買取引においてやたらと誓うことの危険性:

売買において、商品を捌くために誓いの言葉を発することは、利益の損失につながります。預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)はこう言って、それを禁じました:「誓いは商品(を手早くさばく)には役立つが、(真の)利益を抹消してしまうものである。(ムスリムの伝承[11]

     売買における正直さは祝福をもたらしますが、売買における嘘は祝福を消し去ってしまいます。

 

生活の豊かさへの扉を開く鍵とその諸要因

 暮らしの糧をお恵み下さるのは偉大かつ荘厳なるアッラーですが、それと密接につながる鍵とその諸要因の主たるものを以下に挙げていきましょう:

1-偉大かつ荘厳なるアッラーに対してイスティグファール(アッラーに罪の赦しを乞うこと)し、罪の悔悟をすること:

                至高のアッラーはこう仰られました:-そして私(ヌーフ:ノアのこと)は言った:「あなた方の主に、罪のお赦しを乞うのだ。かれこそはお赦し深いお方である。(そしてそうすれば、かれは)あなた方に天から豊かな雨を送って下さるであろう。またあなた方の財と子孫を増やし、あなた方のために多くの庭園と河川を御創り下さるであろう。」,(クルアーン711012

                また至高のアッラーは預言者フード(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)[12]について、こう仰られました:-そして民よ、あなた方の主に罪の赦しを乞い、かれに悔悟するのだ。そうすればかれはあなた方に沢山の雨を送り、あなた方に更なる力を与えられるだろう。だから(私‐フード‐がいざなうところのものから)背き、罪深い者となるのではない。,(クルアーン1152

2-早朝から仕事に励むこと:

暮らしの糧を求めるのなら、早朝から仕事に励むべきです。預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:「アッラーよ、私のウンマ(共同体)を早朝において祝福して下さい。」(アブー・ダーウードとアッ=ティルミズィーの伝承[13]

3-ドゥアー(祈願):

                至高のアッラーは仰られました:-そしてわがしもべたちがわれについてあなたに尋ねたら、(こう言うがよい):「実にわれは(あなたの)近いところにおり、われを呼ぶ者の祈りに答えよう。ゆえにわれに乞わせ、われを信仰させよ。あなた方は正しく導かれることであろう。」,(クルアーン2186

                また至高のアッラーはこう仰られました:-マルヤムの子イーサー(マリヤの子イエス)は言った:「アッラーよ、私たちの主よ。あなたからのみしるしとして、そしてそれを私たちの内の最初の者と最後の者の祭日とすべく、私たちのために天から食卓をお与え下さい。そして私たちに糧をお授け下さい。あなたこそは最もよく糧を授けられるお方なのですから。」,(クルアーン5114

4-偉大かつ荘厳なるアッラーに対するタクワー[14]の念:

                至高のアッラーは仰られました:-そしてアッラー(のお怒りや懲罰を呼ぶような事柄から)身を慎む者には、(アッラーが問題の)解決の糸口をお与えになろう。そして彼の思いもよらないような所から、糧をお与えになられる。,(クルアーン6523

                また至高のアッラーはこう仰られました:-そしてもし(預言者や使徒が遣わされた)町の住人たちが信仰し、(アッラーのお怒りや懲罰を招くような事柄から)身を慎んでいたら、われら(アッラーのこと)は彼らに対して天と地からの祝福をたやすいものとしたのだが。しかし彼らは(われらのみしるしと使徒らを)嘘つき呼ばわりしたので、われらは彼らが行っていたところのものによって彼らを罰したのだ。,(クルアーン796

5-罪悪の回避:

至高のアッラーは仰られました:-人々が行ったところの罪悪ゆえに、陸に海に諸悪が現れたのだ。それはアッラーが彼らの行いの一部に対する罰を与え、それによって彼らが悔悟するようにとの御計らいからである。,(クルアーン3041

6-偉大かつ荘厳なるアッラーにタワックル(全てを委ねること)すること:

                至高のアッラーはこう仰られました:-そしてアッラーにタワックル(全て委ねること)する者にとっては、アッラーさえいらっしゃればそれで十分なのだ。実にアッラーは物事を完遂されるお方。アッラーは全てのものに各々の分量や度合いを定められた。,(クルアーン653

                ウマル・ブン・アル=ハッターブ(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:“もしあなた方がアッラーに対し真の意味でのタワックル(全てを委ねること)をしたならば、朝には空腹で出かける鳥が夕には満腹で帰って来るように、(アッラーは)糧を与えて下さるであろう。”(アッ=ティルミズィーとイブン・マージャの伝承[15]

7-イバーダ(崇拝行為)の際に心を込めること:

マァキル・ブン・ヤサール(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:“祝福に溢れた至高のアッラーは、こう仰られた:「アーダムの子よ、われを崇拝することに没頭せよ。そうすればあなたの心を豊かさで満たし、あなたの両手を糧で満たしてやろう。アーダムの子よ、われから遠ざかるのではない。そうすればあなたの心を困窮で埋め、あなたの両手を労苦で一杯にしなくてはならないのだから。」”(アル=ハーキムの伝承[16]

8-ハッジとウムラを数多く行うこと:

アブドッラー・ブン・マスウード(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:「“ハッジとウムラを数多く行うのだ。それらはまるでふいごが鉄や金銀の不純物を吹き飛ばすように、貧困や罪悪を取り除いてくれるのであるから。そして正しく行われたハッジの報奨は、天国以外の何物でもない。”」(アッ=ティルミズィーとアン=ナサーイーの伝承[17]

9-至高のアッラーの道に財を施すこと:

                至高のアッラーはこう仰られました:-そしてあなた方が何か施せば、アッラーがその代わりに(何かを)お恵みにならないことはない。かれは最もよくお恵みになられるお方なのである。,(クルアーン3439

                アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:「祝福に溢れた至高のアッラーは、こう仰られた:“アーダムの子よ、施せ。そうすればあなたが施されるであろう。”」(ムスリムの伝承[18]

10-学徒に施すこと:

アナス・ブン・マーリク(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)の時代、ある2人の兄弟がいました。彼らの内片方は(イスラームの教えを乞うために)預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)の許にやって来ていましたが、もう1人は(生活の糧を得るために)仕事に従事していました。それで仕事に従事している方が預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)の許にやって来て、彼の兄弟(が仕事を手伝わないこと)について不平を言いました。すると(預言者は)言いました:“あなたは彼によって(報奨や祝福、あるいは糧を)稼ぐであろう。”(アッ=ティルミズィーの伝承[19]

11-親類縁者への善行:

アナス・ブン・マーリク(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「私は、アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)がこう言うのを聞きました:“豊かな糧を授けられ、かつ後世までよい風評を得たい者は、親類縁者によくするのだ。”(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[20]

12-弱者を歓迎し、善行を施すこと:

                ムスアブ・ブン・サアドは言いました:「サアド(彼にアッラーのご満悦あれ)は、自分には他の誰よりも恩恵や徳が備わっていると思い込んでいました。それで預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:“あなた方は弱者(への善行)なしには援助されることもなければ、糧を与えられることもないのである。”(アル=ブハーリーの伝承[21]

                また別の伝承にはこうあります:「実にアッラーはこのウンマ(共同体)を、その弱者たちによって、また彼らのドゥアー(祈願)やサラー(礼拝)、真摯さによって援助されるのである。」(アン=ナサーイーの伝承[22]

13-アッラーの道においてヒジュラ[23]すること:

至高のアッラーはこう仰られました:-そしてアッラーとその使徒ゆえにヒジュラ(移住)を意図して自分の家を後にし、(それを達成する前に)命を失った者には、アッラーからの報奨が確実であろう。アッラーはお赦し深く、慈悲深いお方である。,(クルアーン4100

 

     許された売買取引の形:

1-口頭売買:売る側が、「あなたがその代償として払うものと引き換えに、この品物をあなたの所有下に置きます」といった風に言うことです。

2-割り増し売買:売る側が商品と彼がそれを購入した値段を述べ、それから「あなたにこれを、私が購入した値段に20%の利益を割り増した値段で売ります」といった風に言うことです。 

3-差し引き売買:売る側が商品と彼がそれを購入した値段を述べ、それから「あなたにこれを、私が購入した値段から10%差し引いた値段で売ります」といった風に言うことです。

4-割引売買:商品をある値段に割引し、買う側がそれに満足すれば割引かれた値段で購入することです。

5-共同売買:買う側が商品を手にし、「あなたが買った物の半分、あるいは25%を共同所有します」といった風に言うことです。

6-物々交換:商品を商品でもって売買することです。

7-競売:買う側に複数の人がおり、その中から一番高い値段を提示した者に商品を売ることです。

 

     売買取引における非合法な物事:

売買における非合法なものには2種類あります:

1-それ自体が非合法なもの:つまり死体や血、豚肉や悪性物質、イスラームにおいて穢れた物と見なされるものなどです。 

2-行為自体が非合法なもの:リバーや賭博、独占や詐欺など、不正や人の財を不当に貪る行為が含まれるものです。

1番目の範疇のものは心がそれらを厭うところのものですが、2番目の範疇に含まれる物事は心がそちらに傾きやすいものです。それゆえその発生を防止すべく、種々の防止策や懲罰などが必要とされるのです。

 

     禁じられた売買取引の形:

イスラームは善と祝福と、合法的な利益を導く全ての物事を合法としましたが、その一方で互いの憎悪や怨恨、争いや害悪を及ぼすような種類の売買‐詳細が曖昧である取引や、ガラル[24]、市場の人々への害悪や不和の原因となるもの、嘘、心身に悪影響をもたらすものを含む売買など‐を禁じました。このような種類の禁じられた売買の形から、いくつか挙げてみましょう:

1-触覚による売買取引:売る側が買う側に(覆いをかけて見えなくした複数の商品の中に手を入れさせるなどし)、「あなたが掴んだ物を1000円で売りましょう」などと言って買わせようとすることです。この類の取引はそこに含まれるガラルと、商品の詳細の不明確さゆえに無効です。

2-適当に商品を投げさせて行う売買取引:買う側が売る側に、「あなたが私の方に(異なる種類の商品の中から適当に)投げてよこした物を、これこれの値段で買います」などと言うことです。この類の取引はそこに含まれるガラルと、商品の詳細の不明確さゆえに無効です。

3-投擲による売買取引:売る側が買う側に、「この小石を投げて下さい。それが命中した商品が何某の値段であなたのものです」などと言って買わせようとすることです。この類の取引はそこに含まれるガラルと、商品の詳細の不明確さゆえに無効です。

4-穢れの売買取引:購入する気もない者を桜に使って、商品の値段を上げることです。この類の取引は他の購買者に対するガラルゆえ、非合法です。

5-定住者の遊牧民に対する売買取引:定住民のブローカーが市場価格に無知な遊牧民に、何らかの商品をその日の価格よりも高い価格で売ったり、あるいは逆に彼らから安い価格で買ったりすることです[25]。この類の取引はそこに含まれる詐欺と、人々に及ぶ弊害ゆえに正しいものではありません。但し遊牧民が定住民の所に来て、商品の購入や売却を依頼することは問題ありません。

6-商品を手に入れる前に売却することは:許されません。というのもそのようなことは、特に購入する側がそうすることにおいて利益を得ることを知った時に、争いや取引の解消へとつながるからです。

7-代償もなく金銭そのものを得る売買取引:売る側が商品を後払いで売り、その後に売った時よりも安い価格の現金でそれを買い戻すことです。ゆえに1つの売買の中に、2つの売買が含まれる形となります。このような種類の取引はリバーへの架け橋となるゆえ禁止されており、無効です。但し一旦支払いが終了してから買い戻すことや、商品の性質が変化した後に買い戻すこと、あるいは同一人物ではない者から同じ商品を買い戻すことに問題はありません。

8-割り込みの取引取引:ある商品を1000円で買おうとしている者の所にやって来て、「それと同じ物を800円で、あるいはもっと安い値段で売りましょう」などと言うことです。また逆の場合も同様で、商品を1000円で売ろうとしている者の所にやって来て、「私はそれを1500円で買いましょう」などと言って商品を横から分捕る形で購入することです。このような類の売買はムスリムに対して害悪を及ぼし、また相互の憎悪を煽り立てることからも禁止されています。

9-金曜礼拝が義務付けられている者が、その2度目のアザーン(呼びかけ)の後に行う売買取引は:禁止されており、無効です。尚このことは売買取引に関わらず、その他の契約も同様の規定が適用されます。またいかなるモスク内でも、売買は許可されてはいません。

10-商品自体が非合法であるような売買取引:つまり酒や豚肉、偶像などその物自体が非合法な物の他、楽器など非合法な物事への手段となるような物の売買取引も禁止されます。

11-詳細が明確でない売買取引や、ガラルが含まれる売買取引。

また家畜などの胎内に宿っているものの売買、雄の家畜などの精子の売買、代償と引き換えに種付けすること、犬と猫の売買[26]、売春婦の賃金、占い師や巫女への謝礼、不明商品の売買、ガラルを含む売買、空中の鳥のように入手不可能な物の売買なども非合法です。

12-完全に実る前の作物の売買取引。

 

     共同売買取引:

各々の取り分を決めて共同で何かを売却することは、有効です。但し購入者が複数の所有者から何らかの商品(例えば土地など)を購入する場合、商品の全体的な状態を把握していなければなりません。もしそうすることのないまま契約後にそのことが理由で問題が発生した場合、契約解除の権利が発生します。

 

     水と牧草と火の売買取引:

ムスリムは3つの物‐水と牧草と火‐において共同使用します。ゆえに空から降る雨水や泉の湧き水などは、自分の容器や溜池などに保管しない限り、所有することも売買することも不可能です。また牧草も地面にある限り、若草であろうと干草であろうと売買することは出来ません。同様に火も、薪によるものであれ松明によるものであれ、売買の対象とはなり得ません。

これらはアッラーが全ての被造物に分け隔てなく与えられた物なのであり、ゆえにそれを必要としている者には与えなければならず、決して禁じてはならないのです。

 

     売買取引における増減:

1-特に条件付けない限り、住宅の売却にはその土地及びその上下にある物、またその内部にある全ての物も含まれます。また土地の場合も同様で、特別な条件をつけない限り、そこにある全ての物が自動的に売買対象として付随して来ます。

2100㎡の面積とされる住宅が売却された後、実はそれがそれ以上、あるいはそれ以下の面積であったことが判明した場合、売買取引自体は有効です。そのような場合余分な面積分に関しては売った側がその責任を問われることはありませんが、不足分に関しては責任を負わなければなりません。尚売買成立した後に商品に関する事実と取引前の情報との相違が判明し、それが売買取引の目的自体に抵触する問題であった場合、取引を無効とする選択権が発生します。

 

     売買と賃貸を同時に行うこと:

売買と賃貸を兼ねて「この住宅をあなたに3000万円で売却し、かつこの(別の)住宅をあなたに100万円で賃貸します」と提示し、購入者の側がそれを了承した場合、売買と賃貸が同時に成立します。また「この住宅をあなたに売却し、かつこの(別の)住宅を賃貸するので、まとめて計3000万円お支払い下さい」と言うようなことも同様に有効です。そのような場合もし契約者間に問題が生じたら‐例えば片方の住宅に欠陥が見つかりそれだけを返還したいというような場合は、両方の価格を見積もり、その分だけを返却させるようにします。

 

     プレゼントによって商品をさばこうとすることについて:

商店などが、自分の所で商品を購入してくれた購買客にプレゼントや賞品などを渡すことは非合法です。これは賭けの一種で、同業者をよそに購買客を独占し、それらの賞品欲しさに人々に本来不必要な物や非合法な物を買わせるための悪巧みであり、更には他の同業者にも害悪を及ぼします。そしてこのような形で手にする賞品などは、賭博がイスラーム法において非合法であるがゆえに非合法なのです。

-信仰する者たちよ、酒と賭け事、偶像とアル=アズラーム[27]はシャイターン(悪魔)の行いであり、不浄である。ゆえにそれらを避けるのだ。(そうすれば)あなた方は成功するであろう。,(クルアーン590

 

     内容が低劣で俗悪な雑誌や新聞紙などの売買:

以下のような物は売買取引は無論のこと、見聞きすることも禁じられます:①イスラームとその教徒への攻撃などといった悪質な思想傾向にあったり、あるいは無恥や不徳などへといざなったりするような雑誌や新聞紙、②歌謡曲や楽器の音色、度の過ぎた恋愛詩、下劣な言葉、悪徳、歌謡にせよ演技にせよ体を露わにした女性の姿などを収録したビデオやCDなど。

売買取引にせよ賃貸にせよ、このような物を通じて得た財産は非合法です。

 

     商業目的の保険に関して:

商業目的の保険とは:保険加入者に何らかの危険や損失が生じた際に、保険業者が保険加入者の支払う料金に応じて、既に両者間で合意している物質的代償を支払う義務を負う契約のことです。このような形の保険はガラルや商品となる対象の不明確さなどの性質が含まれることから、禁じられています。これは賭けの一種であり、保険の対象が人間であるか商品であるか、あるいは機械類であるかなどを問わず、他人の財産を偽って貪ることなのです。

 

     害をもたらす売買取引:

酒類の原料となるような果実ジュースの売買、平安が失われる可能性がある不穏な状況や危険な状況にある時の武器の売買、死んでいるものでもって生きているものを買うことなどは禁じられています。

 

     売買取引において条件をつけること:

それがイスラーム法に反しない内容のものである限り、売買取引に条件をつけることは有効です。例としては住宅の売却に関して、売却後1ヶ月間はそれを売った者がそこに居住することを条件付けることや、あるいは薪の売人に、それを切ることを購入における条件とすることなどです。

 

     聖地を購入したり賃貸したりすること:

ミナーとムズダリファとアラファは全てのムスリムにとってモスクのような場所であり、誰もその土地を売買したり賃貸したりすることは出来ません。そのようなことをする者は不正を犯す罪悪者であり、その売買による利益や賃貸料は非合法です。但し回避不可能な状況からその賃貸料金を払うような羽目になったりしたら、彼自身には罪はありません。

 

     分割払いでの売買取引:

分割払いによる売買は掛売りの一種であり、合法です。掛売りがある期日まで支払いを遅らせることであるのに対し、分割払いはその期日を複数回に分けるだけの違いがあるだけです。

1-掛売り、あるいは分割払いのために、商品の価格を上増しすることは合法です。そして上増しの幅が余りにひどくなかったり、あるいはその商品に対する購入者の必要性を逆手に取ったりする事がないことを条件に、即売であれば3000円の物を掛売りや分割払いの折には3500円で売ったりすることが可能です。

2-掛売り、あるいは分割払いによる売買は、それでもって購入者に対するいたわりを意図し、かつ支払いの猶予ゆえに値段に上乗せしたりしないのであれば推奨行為となり、売人はその善行ゆえに報奨を得ることでしょう。また支払いの猶予に対しての利益や代償を意図して商品の値段に上乗せをすることは合法であり、そのような場合は決められたある期日、あるいは規定の期日を何日かに分けて代金を支払うようにします。

3-掛売りや分割払いにおいて購入者が支払いを期日よりも遅らせた場合、売った側はその債務に割増料金などを加えてはなりません。というのもこれこそ禁じられているリバーであるからです。但し、購入者がその代金を支払うまで商品を抵当に入れさせることは可能です。

 

     農園などの売買取引:

1-ナツメヤシの木やその他の果樹などが植えられている農園の売買に関しては、もしナツメヤシの木やそれに準じる植物の受粉が終了していたり、あるいは果樹に果実が実っていたりしている場合、それらの果実は購入者がそれらに関して特に条件付けていない限り、売った側の所有物となります。一方もしナツメヤシの木やそれに準じる植物の受粉が終了していなかったり、あるいは果樹の果実がまだ実っていなかったりした場合、それらがつける果実は購入者のものとなります。

2-ナツメヤシの木であろうがそれ以外の果樹であろうが、実る前の果実を売買することは出来ません。また穀物などのその他の農産物も同様で、その種子がしっかり実を結んで固くなるまでは売買することが出来ません。但しまだ実っていない果実を果樹と共に、あるいはまだ青い穀物をその畑や田んぼと共に売買することは可能です。またまだ実り終わってはいない果実や穀物の類でも、その場で木や茎から切り離すことを条件に売買することは許されています。

3-果実を購入した後に遅延や義務の遂行における怠慢もなく収穫する時まで時間を置いたところ、その間に強風や寒波などの自然災害の被害を受けて全滅してしまったという場合、購入者は売人から代金の返済を求めることが出来ます。

しかし人災による被害の場合は、購入者は契約の破棄と継続のいずれか2つの選択をすることが出来ます。そして継続する場合は、その被害をもたらした責任のある者に被害分の損失を請求します。

 

     まだ刈り取られていない穀物と刈り取られた穀物の取引:

穂に実っている穀物を、既に刈り取られた同種の穀物と交換取引することは禁じられています。というのもその両者が同量にはなりえず、それゆえに量と質における不明確さと、同種の物を異なる量において取引するリバーという2つの危険要素が生じて来るからです。

 

     ナツメヤシの木になっている実と、既に収穫されたナツメヤシの乾いた実の取引:

これも上記の取引形式と同様、非合法です。

 

     ナツメヤシの実における例外的取引:

木になっている熟れたナツメヤシの実と、既に収穫した乾いたナツメヤシの実は交換取引することが出来ません。というのもそうすることで詐欺やリバーが発生するからです。

但しもし必要に駆られた場合は木の上の熟れたナツメヤシの実の量を(それが乾燥した際の重量を考慮において)推測し、それと同量の古い乾燥ナツメヤシの実と交換することが出来ます。その際にはその量が5ワスク、つまり300預言者サーア[28]を超えないようにし、そして契約の場において手渡しで取引するようにしなければなりません。

 

     人間の身体器官の一部の売買について:

1-人間は存命中か死後かを問わず、その体の部位や器官の一部を売買することが出来ません。しかしそれらの一部を必要としている者が、代償を支払うことなしにはそれを入手することが不可能な場合、その必要ゆえに代償を支払っても問題はありません。無論のこと、臓器やその他の肉体の一部を提供する者は、その報酬を受け取ることを禁じられます。また死後に自分の体の一部をそれを必要としている者に贈与したり、あるいは生前にそれを無料で受け取ったりすることは許されています。

2-治療のためであれ何であれ、血の売買は非合法です。しかしもし治療のために血が必要で、かつ代償を払うことなしにはそれを入手することが不可能な場合、そうしても問題はないでしょう。また献血者は、それによる代償を受領することを禁じられます。

 

     ガラルの意味:

ガラルとは:人の知識が及びにくく、その実情‐実は存在していなかったり、不明瞭であったり、入手不可能であったりすることなど‐が分かりにくいような物事のことです。

 

     ガラルを含む売買取引と賭博:

ガラルと賭博は、非常に危険かつ破壊的で、禁じられたムアーマラートの1つです。それゆえに数々の大財閥は零落し、またある者は努力もなしに財産を築き、ある者は無意味に貧困に陥りました。そして自殺や敵意、憎悪といったシャイターンの行いを生み出してきたのです。

至高のアッラーはこう仰られました:-シャイターンは酒と賭け事をもって、あなた方の間に敵意や憎悪をもたらし、そしてあなた方をアッラーのズィクル(念唱、想起)やサラー(礼拝)から遠のけたいのである。一体あなた方は(それらを)止めないというのか?,(クルアーン591

 

     ガラルを含む売買取引の害悪:

 ガラルを含む売買取引には大きな2つの害悪があります:

1-人の財産を不当に貪ること:それで一方は利もなく損失し、もう一方は損なく利益を得ます。というのもそれは賭けと同様のものであるからです。

2取引する者の間に敵意や憎悪の念をもたらし、怨恨や争いに原因となること。

 


[1] 訳者注:ムアーマラートとは、社会法などに代表される人間と人間の間の諸々の取り決めなどを指していう言葉です。一方一般的に言う崇拝行為など、アッラーと人間との間の諸々の取り決めを取り扱う分野は、イバーダートいう名称によって括られます。

[2] 訳者注:預言者ムハンマド(彼にアッラーの祝福と平安あれ)の示した手法や道のこと。ムスリムは可能な限り、彼のスンナを踏襲するべきであるとされています。

[3] 訳者注:「イジュマーゥ」とはイスラーム法における法源の1つで、何らかの宗教的諸事においてある時代のイスラーム学者が一致した法的見解のことです。

[4] 訳者注:「ガラル」とは:人の知識が及びにくく、その実情‐実は存在していなかったり、不明瞭であったり、入手不可能であったりすることなど‐が分からないような物事のことです。

[5] 訳者注:詳しくは「④リバー」の項を参照のこと。

[6] 訳者注:当時のアラブの支配者には、決められた土地を牧童たちにあてがい、彼が許可した以外の土地で放牧することを禁じ、それに違反した者を罰する習慣がありました。

[7] サヒーフアル=ブハーリー(52)、サヒーフ・ムスリム(1599)。文章はムスリムのもの。

[8] サヒーフアル=ブハーリー(2072)。

[9] サヒーフアル=ブハーリー(1470)、サヒーフ・ムスリム(1042)。文章はアル=ブハーリーのもの。

[10] サヒーフアル=ブハーリー(2076)。

[11] サヒーフ・ムスリム(1607)。

[12] 訳者注:預言者フードは、肉体的に強大で栄華を極めていたアードの民に遣わされました。しかし彼らが従わなかったため、アッラーは暴風雨を送って彼らを滅ぼされました。

[13] 良好かつ真正な伝承。スナン・アブー・ダーウード(5029)、サヒーフ・スナン・アブー・ダーウード(4207)、スナン・アッ=ティルミズィー(2745)、サヒーフ・スナン・アッ=ティルミズィー(2205)。文章はアブー・ダーウードのもの。

[14] 訳者注:「タクワー」は「自らを守る」という動詞の名詞形。つまりアッラーを畏れ、またそのお怒りと懲罰につながるような行い‐つまりかれが命じられたことに反したり、あるいは禁じられた事柄を犯したりすることなど‐を避けることで、自らの身をアッラーのお怒りや懲罰から守ることを意味します。

[15] 真正な伝承。スナン・アッ=ティルミズィー(2344)、スナン・イブン・マージャ(4164)。文章はイブン・マージャのもの。

[16] 真正な伝承。ムスタドゥラク・アル=ハーキム(7926)。アッ=スィルスィラト・アッ=サヒーハ(1359)参照。

[17] 良好な伝承。スナン・アッ=ティルミズィー(810)、スナン・アン=ナサーイー(2631)。文章はアッ=ティルミズィーのもの。

[18] サヒーフ・ムスリム(993)。

[19] 真正な伝承。スナン・アッ=ティルミズィー(2345)。

[20] サヒーフアル=ブハーリー(2067)、サヒーフ・ムスリム(2557)。文章はアル=ブハーリーのもの。

[21] サヒーフアル=ブハーリー(2896)。

[22] 真正な伝承。スナン・アン=ナサーイー(3178)。

[23] 訳者注:ムスリムがマッカからマディーナへ、宗教迫害を回避して移住した出来事。いわゆる「聖遷」のこと。但しここでは広義の「ヒジュラ」、つまり自分の信仰を堅持するために何かを避けるという行為と捉えた方がよいでしょう。

[24] 訳者注:「ガラル」とは:人の知識が及びにくく、その実情‐実は存在していなかったり、不明瞭であったり、入手不可能であったりすることなど‐が分からないような物事のことです。

[25] 訳者注:一部の学者はこの規定において、遊牧民でなくても市場価格に無知な者に対して不利な取引をすること自体が禁じられているのだと解釈しています。

[26] 訳者注:猟犬などの売買は合法です。また猫に関しては、多くの学者がその売買を合法とする見解をとっています。例えばアン=ナワウィーなどは、「預言者は犬と猫の売買を禁じられた」という伝承の「猫」を野生の猫と限定する見解を明らかにしています。

[27] 訳者注:「アル=アズラーム」とは、当時賭け事やくじ引きに使われていた火打石のことであると言われます。

[28] 訳者注:サーアはマディーナの計量単位の1つで、果実や種子・穀物類などに用いられます。1サーア(約2.4kg)は4ムッドに相当します。

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