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金曜礼拝についての様々な徳やスンナ、法規定などについてご紹介します。

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⑮金曜礼拝

 

     金曜礼拝が定められたことに関する英知:

崇高なるアッラーは、ムスリム同士が緊密な関係や親愛の念を強化するために、数多くの集まりの場を設けられました。

例えば5度の義務のサラーは地区の集まりであり、金曜礼拝と2つのイード[1]のサラーは町の集まりです。そしてハッジの季節において、マッカは各国の集まりとなります。これらは全て大小の差こそあれ、ムスリム同士の集まりなのです。

 

     金曜礼拝の徳:

 アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:“太陽の眼を見る日で最良のものは、金曜日である。アーダム(アダム)はその日創造され、その日に楽園に入れられ、その日そこから追放された。そして審判の日は金曜日以外には起こらない。”(ムスリムの伝承[2]

 

     金曜礼拝の法的位置づけ:

1-金曜礼拝は2ラクアからなります。

精神的に健常で定住している成人男性ムスリムにとって金曜礼拝に参加するのは義務ですが、以下の者には参加義務はありません。

       女性

       病人

       未成年

       旅行者

但し以上の者が金曜礼拝に参加しても問題はなく、その報奨を得ることが出来るでしょう。尚停留中の旅行者がアザーン(礼拝時間に入ったことを告げる呼びかけ)を耳にした場合、金曜礼拝の参加義務が発生します。

2-金曜礼拝はズフル(正午過ぎのサラー)の代わりとなります。ゆえに金曜礼拝に参加したら、その後にズフルを行ってはいけません。

また金曜礼拝の参加は遵守しなければなりません。正当な理由もないのに金曜礼拝に3回連続で参加しない者は、アッラーによってその心を塞がれてしまうでしょう。

 

     金曜礼拝の時間:

金曜礼拝をするのに最善の時間は、正午直後からズフルの時間が終わるまでです。

 

     金曜礼拝のアザーン:

金曜礼拝の1回目のアザーンと2回目のアザーンの間は、特に遠方のムスリムや睡眠中の者、金曜礼拝を忘れていた者などが準備を整え、金曜礼拝の作法やスンナを行ってサラーの場へと向かうのに十分な時間的間隔を空けるべきです。具体的には1時間ほどの間を空けるのがよいでしょう。

 

     金曜礼拝のためにグスル[3]し、早い時間に出発すること:

1アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:「金曜礼拝の日に大きな穢れ[4]の際にするようなグスルをし、それから(礼拝の場へ)第一の時間帯に赴く者は、あたかも雌ラクダ1頭をアッラーのために捧げたようなものである。また(礼拝の場へ)第二の時間帯に赴く者は、あたかも雌牛1頭をアッラーのために捧げたようなもので、(礼拝の場へ)第三の時間帯に赴く者は、あたかも角の生えた羊1頭をアッラーのために捧げたようなものである。また(礼拝の場へ)第四の時間帯に赴く者は、あたかも雌鳥1羽をアッラーのために捧げたようなものであり、(礼拝の場へ)第五の時間帯に赴く者は、あたかも卵1個をアッラーのために捧げたようなものである。そして(金曜礼拝の説教のために)イマームが現れると、天使たちがその訓戒の言葉に耳を傾け始めるのだ。[5](アル=ブハーリーとムスリムの伝承[6]

2-アウス・ブン・アウス・アッ=サカフィー(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「私は、アッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)がこう言うのを聞きました:“金曜日にグスルをしてから早い時間に家を出、乗り物に乗らずに徒歩でサラーの場へと赴き、かつイマームの傍に座って(謹聴して)口を開かない者には、彼がモスクへと歩んだ一歩につき丸1年サウム(斎戒)とサラーをしたのと同様の報奨が与えられよう。”」(アブー・ダーウードとイブン・マージャの伝承[7]

 

     金曜日のグスルをすべき時間:

金曜日のグスルをする時間は当日のファジュル(夜明け前)から、金曜礼拝が開始する直前までです。しかし金曜礼拝に出発する直前までグスルを遅らせた方が良いでしょう。

 

     金曜礼拝の場へと赴くのに最適の時間:

1-金曜礼拝の場へと赴くのに推奨される時間は、太陽が昇ってからです。そして金曜礼拝の場へと赴くことが義務となるのは、イマームが現れて2回目のアザーンが唱えられた時です。

2-前述の「5つの時間帯」は、太陽が昇る時刻からイマームが登場するまでの時間を5で割ることで知ることが出来ます。

 

     金曜日に旅行することに関して:

 金曜礼拝のための2回目のアザーン前であれば、金曜日に旅行に出発するのは構いません。

 しかし見知らぬ場所や危険な状況などにおいて自分の集団からはぐれるとか、車や船や飛行機などを逃してしまうなどの恐れによる必要性がない限り、2回目のアザーン後に旅行に出発することは(その金曜礼拝に参加し終えない限り)許されません。

 至高のアッラーはこう仰られました:-信仰する者たちよ、金曜日にサラーの呼びかけが成されたらアッラーの唱念に勤め、売買を(一旦)放棄するのだ。それこそがあなた方にとって最善なのである。もしあなた方がこのことを知っていたら(そうするのであるのに)。,(クルアーン629

 

     金曜礼拝に遅れて参加することに関して:

 金曜礼拝に遅れてやって来て、イマームと共に1ラクアだけ行うことが出来た者は、もう1ラクアを補ってサラーを完遂します。

 但しイマームと一緒に1ラクアも出来なかった場合は、そのサラーのニーヤ(意図)をズフルに変更し、4ラクア行うようにします。

 

     イマームはいつ金曜礼拝の場に登場すべきか?

 イマーム以外の者たちは金曜礼拝であれ、2つのイードのサラーであれ、あるいは雨乞いのサラーであれ、早めに出席するのがスンナです。

 一方イマームは金曜礼拝と雨乞いのサラーの際には説教開始時に、そして2つのイードの際にはサラーの時間に登場するようにします。

 

     金曜日の説教:

 金曜日の説教は2つの部分に分け、そうすることが出来る者はアラビア語で行うことがスンナです。しかしもし聴衆がアラビア語を解さなければ、説教は彼らの言葉に翻訳されることが優先されます。そしてもしイマームがアラビア語に長じていなければ、彼らの言語で説教します。

 但しサラーは常にアラビア語で行わなければなりません。

 

     旅行者は金曜礼拝に参加する義務があるか?

 もし旅行中に金曜礼拝が行われる町などを通過し、しかも金曜礼拝のためのアザーンを耳にし、しかも彼自身その町に立ち寄って一時停留したいような場合、金曜礼拝への参加義務が発生します。そしてもし彼自身がイマームとなり、説教しサラーを率いたとしても、その金曜礼拝は正しく有効なものです。

 

     説教者の特徴:

ジャービル・ブン・アブドッラー(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は説教の際にはその眼が赤くなり、声は大きくなり、いきり立ったものでした。そして“朝に夕に、あなた方のもとに敵が来襲するのだぞ。”と言う、軍の警告者のようになったものです。」(ムスリムの伝承[8]

 

     説教者が姿を現したときに行うこと:

1-イマームは、3段からなる説教壇の上から説教することがスンナです。そして金曜礼拝の場にやって来たら説教段に昇り、聴衆の方を向いてサラーム[9]します。それからアザーンをする者がそれを唱え終わるまで腰をかけ、それが終わったら立った状態で説教の第一部を開始します。それからまた座り、そして再び立った状態で説教の第二部を開始します。また何らかのハプニングが起こった場合、一時的に説教を中断し、その後再開することが出来ます。

2-イマームはメモなどを見ずに、短めの説教を行うことがスンナです。もしそれが困難なようであれば、メモなどに頼っても問題ありません。

 

     説教の形:

イマームは時にその説教を「不可欠の説教」によって始めたり、またある時にはそれ以外の文句によって開始したりします。「不可欠の説教」とは以下のようなものです:

「実に全ての賛美はアッラーにこそあり。私たちはかれを讃え、かれのお力添えを乞い、かれに罪の赦しを乞います。私たちはアッラーに、私たち自身の悪と、私たちの悪行からのご加護を乞います。アッラーがお導きになられた者は、いかなる者も迷わせることが出来ません。そしてアッラーが迷わせられた者は、いかなる者も導くことが出来ません。私はいかなる共同者もない唯一のアッラーの他に真に崇拝すべきものはなく、ムハンマドはそのしもべであり使徒であることを証言します。

-信仰者たちよ、真のタクワー[10]でもってアッラー(のお怒りと懲罰を招くような事柄)から身を慎むのだ。そしてムスリムでなくして死んではならない。,(クルアーン3102

-人々よ、あなた方を1つの魂(アーダム)から創られ、次いでそれからその妻を創られ、そしてその2人から多くの男女を創り広げられたアッラー(のお怒りと懲罰を招くような事柄)から身を慎むのだ。そしてあなた方がかれにおいて同情し合うところのお方と、親戚の絆の断絶に対して身を慎め。アッラーは実に、あなた方の一部始終を見守られるお方である。,(クルアーン41

-信仰者たちよ、アッラー(のお怒りと懲罰を招くような事柄)から身を慎み、真っ当な物言いをするのだ。そうすればアッラーはあなた方の行いを正され、あなた方の罪をお赦し下さるであろう。そしてアッラーとその使徒に従う者は、偉大な勝利を手にしたのである。,(クルアーン337071

さて…(ここから説教の本題に入ります)」

そして時には、上記のクルアーンの句を省略しても構いません。また時には「さて…」と本題に入る前に、更に「最善の言葉はアッラーの啓典であり、最善の導きはムハンマドの導きである。そして最悪の事は(宗教における)新奇な物事であり、全ての(宗教における)新奇な物事はビドゥア[11]である。そして全てのビドゥアは迷妄であり、全ての迷妄の行き着く先は地獄の業火なのだ。」(アブー・ダーウードとイブン・マージャとアン=ナサーイーの伝承[12]

 

     金曜礼拝の説教のテーマ:

 預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)とその教友たち(彼らにアッラーのご満悦あれ)の説教は、以下のような話題を含んでいました:

     タウヒード[13]

     イーマーン[14]

     荘厳なるアッラーの属性

     イーマーンの諸基礎

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