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金銀、及びそれに準じる貨幣は一定の量や額に達すれば、ザカーの対象となります。ここではその具体的な計算の仕方について簡単にご説明します。

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①金銀のザカー(浄財)

 

     金にザカーが課される最低法的基準量:

金は20ディーナール以上に達したら2.5%のザカーが義務付けられます。

1ディーナールは重量において1ミスカールに相当し、1ミスカールは現代の測量基準においては4.25gに相当します。つまり金20ディーナールは、85gに相当します。これが金にザカーが課される最低法的基準量となります。

 

     銀にザカーが課される最低法的基準量:

銀は200ディルハム以上、あるいは5オキーヤに達したら、やはり2.5%のザカーが課されます。

200ディルハムは重量において595gに相当します。

 

     金銀製品には3つの場合が考えられます:

1-もし商売目的で金銀を加工する場合、商売用の製品としてその商品価値を国の貨幣で算定します。そしてそれがザカーが課される最低法的基準額に達し、かつ1年が経過すれば2.5%のザカーが義務付けられます。

2-もし金銀の加工目的がナイフやスプーン、水差しなどの食器製品であれば、それは禁じられています。しかしその価値が最低法的基準量に達し、かつ1年が経過すれば2.5%のザカーが義務付けられます。

3-もし金銀の加工目的が合法的なことにおける使用や賃貸である場合、それが最低法的基準額に達し、かつ1年が経過すれば2.5%のザカーが義務付けられます。

 

     貨幣のザカー:

日本円や米ドルなどの現行の貨幣は、法的に金銀と同様に見なされます。ゆえに金銀の価値に換算し、もし金銀いずれかの最低法的基準に達していればザカーが課されます。そして所有以後1年が経過すれば、2.5%のザカーをそこから拠出しなければなりません。

 

     貨幣のザカーの払い方:

銀の最低法的基準量は前述した通り、595gです。それでもしその時点における銀の相場が1gあたり日本円で60円であれば、595g35700円に相当します。つまり銀を基準にすれば、その時点においての日本円における最低法的基準額は35700円となります。

また金の最低法的基準量は85gです。それでもしその時点において金1gが日本円で3000円であれば、金85g255000円に相当します。つまり金を基準にすれば、その時点においての日本円における最低法的基準額は255000円となります。[1]

そして前述の通り、所有している日本円が金銀いずれかを基準にした最低法的基準額に達し、かつヒジュラ暦で丸1年が経過したら2.5%のザカーを支払います。

 

     ザカーの支払い方には、様々な方法があります:

1-最低法的基準額に達し、かつ1年間所有した金銀あるいはそれに類する貨幣を40で割れば、それがザカーとして払うべき2.5%となります:例えばもし240万円を1年間所有すれば、それを40で割った額である6万円を支払わなければなりません。

2-最低法的基準額に達し、かつ1年間所有した金銀あるいはそれに類する貨幣をまず10で割り、更にそれを4で割れば、それがザカーとして払うべき2.5%となります:例えばもし300万円を1年間所有した場合、それを10で割り(30万円)、更に4で割った額である7.5万円を支払います。

 

     使用目的の装飾品に関して:

女性は度を越さない程度にその国の習慣に応じた金銀の装飾品を身に着けることが出来ますが、もしその所有後丸1年が経過し、かつその価値が最低法的基準額に達した場合はザカーを支払う義務が生じます。

もしこの規定を知らなかったゆえ過去にそのザカーを拠出していなかった場合は、その規定を知った時点でザカーを払います。しかしイスラームの法規定はそれを知った上で初めて義務付けられるゆえ、過去に拠出すべきだったザカーは支払う必要がありません。

 

     ダイヤモンドと真珠のザカー:

ダイヤモンドや真珠、あるいはその他の貴金属と呼ばれるものは、装飾品として所有する場合はザカーを課されません。しかしもし商品として所有する場合、所有後1年が経過し、かつ金銀と換算したその価値が最低法的基準額に達していたら、2.5%のザカーを払う義務があります。

     最低法的基準額に達しているかどうか算定する際、金銀をまとめて計算することはしません。それぞれ別に算定するようにします。

 



[1] 訳者注:他の国に関しても、貨幣のザカーを計算する際には同様の形で最低法的基準額を割り出します。

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