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不動産や飲食品や動物など、商売目的の物は全て一定の額に達すれば、ザカーの対象となります。ここではその具体的な計算の仕方について簡単にご説明します。

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⑤商品のザカー(浄財)

  

     商品とは:不動産や動物、飲食物や道具など、利益を目的に売買されるための物です。

 

     商品のザカー:

商品は、もし商売目的でかつその価値がザカーを課される最低法的基準額(金銀いずれかの都合が良い方の価値と換算します)に達し、更に所有後1年が経過した場合にザカーが課されます。ザカーはその全体の価値の2.5%の額か、あるいは商品そのものから拠出します。

 

     財産の状態:

       家や不動産、車両や道具のようなもの。もし商売目的ではなく居住や使用目的であれば、ザカーの対象とはなりません。

       以上のような物でも賃貸目的であれば、その契約時から賃貸料がザカーの対象となります。それでその額が最低法的基準額に達し、かつ所有後1年が経過すればザカーを支払わなければなりません。

       商品。その価値がザカーを課される最低法的基準額に達し、かつ所有後1年が経過した場合は2.5%のザカーが課されます。

 尚農機具や商工業において用いる用具などに関しては、ザカーの対象とはなりません。というのもそれらは売買目的ではなく、あくまで使用目的であるからです。

 

     会社の株のザカー:

1-農業関係の会社:もしその投資先が計量・貯蔵可能な穀物や果実なのであれば、条件に基づいて穀物と果実のザカーが課されます。また投資先が家畜の場合も同様で、条件に基づいて家畜のザカーが課されます。また会社が所有する金銀や貨幣に関しても、一定の条件が揃えば2.5%のザカーがかかってきます。

2-工業関係の会社:薬品や電気、セメントや鉄鋼会社などが含まれます。これらの会社は賃貸目的の不動産と同様に考慮し、その純利益が最低法的基準額に達し、かつその所有後1年が経過したら、2.5%のザカーが課されます。

3-商業関係の会社:輸出入や売買、投機や送金などを営む会社などの内で、イスラーム法的に参与することが許される類の会社のことです。これらの会社はその資本金と純利益がザカーの対象となり、それらが最低法的基準額に達しかつ1年が経過すれば2.5%のザカーが課されます。

 

     株のザカーには2つの場合があります:

1-株の所有主の意図が継続的保有で、かつ毎年その配当金を得ることである場合:それで得た利益がザカーの対象となります 

2-株の所有主の意図が、それを売買することによる利益の追求である場合:所有する株及び、それによって得た利益の全てがザカーの対象となり、商品のザカーとしての2.5%が課されます。その場合は債券のように、ザカーの義務が生じた時の市場価格を参考にしてザカーを拠出します。

 

     非合法な財産のザカー:

 非合法な財産は2種類に分類されます:

 1-酒類や豚肉などのように、その物自体が非合法な財産:この類のものはそもそも所有自体が許されず、処分しなければなりません。それゆえザカーの対象ともなりえません。

 2-それ自体は非合法ではなくとも、それを獲得した手段が非合法である財産:つまり窃盗や略奪などによって正しい契約もなしに不当に入手したものや、リバー(利子などの不法商行為)や賭けなど非合法な契約によって獲得したもののことです。この類のものには2種類あります:

       もし本来の所有者が分かれば、それを返却します。そしてそれが返却されてから、元の所有者がその年のザカーを拠出します。

       もし本来の所有者が分からなければ、その者の代わりにザカーを拠出します。もしその後に本来の所有者が現れた場合、ザカーが拠出されたことを承認すれば問題はありませんが、そうでない場合はその者‐つまりその財産を不当に手に入れた者‐がその責任を問われます[1]。また財産を不当に手に入れた者でそれを手元に置き続けた者は罪深い者ですが、そのザカーは支払わなくてはなりません。

 


[1] 訳者注:例えば数台の車両を盗んだ後、その行いを悔いて元の所有主を探したものの見つからず、それらの車両を売ってしまおうと思っている内に1年が過ぎ、ザカーとしてその内の1台を丸ごと施したとします。その後に元の所有者が現れ、その車両をザカーとして施されたことに対して不服であった場合、その者はその責任を問われることになります。

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