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ウムにおける義務と忌避すべき、あるいは禁止される物事

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サウムにおける義務と忌避すべき、あるいは禁止される物事:

 サウムする者は必要以上にうがいしたり、鼻の洗浄をしたり、また必要もな食事の味見をしたり、あるいは吸玉放血法(カッピング)など体が弱る原因となるようなことを避けるようにすべきです。

 サウムする者は、マグリブ(日没)のアザーン(礼拝の呼びかけ)を聞いたらサウムを解かなければなりません。また真のファジュル(暁)[1]に入ったら、飲食などサウムを無効にする物事を断たなければなりません。

ムスリムは嘘や陰口、悪口などを常日頃から言ったりしてはなりませんが、ラマダーン月には特にそのようなことを慎まなければなりません。

アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:「アッラーは虚言とそれによる行い、無知(な者たちの性質など)を放棄しない者が飲食を断つことなど、お求めにもならない。」(アル=ブハーリーの伝承[2]

 サウムしている者が妻とキスしたり性交渉を持ったりすること:

 サウム中にあっても、夫が妻にキスしたり、衣服の外から触れたり、(性交にまでは及ばない範囲の)性交渉を持つことは許されています。そしてそうすることで例え欲望が湧き上がったとしても、自らを抑制する自信があるならば問題はありません。しかしもし精液の流出などサウム中にアッラーが禁じられた物事を犯してしまう恐れがあるならば、そのようなことをするのは禁じられます。

 アーイシャ(彼女にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「預言者(アッラーからの祝福と平安あれ)はサウム(斎戒、いわゆる断食)の状態にある時、(妻たちと)キスしたり接触をもったりしました[3]。そして彼はあなた方の内で、最も自制心の強いお方でした。」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[4]

 サウムする者は、歯磨き粉を使用しても問題はありません。但しそれを飲み込んでしまわないように注意します。また暑さや渇きをしのぐために全身沐浴などをしても構いません。

 許されるウィサールと禁じられたウィサール

ウィサールとは:飲食などのサウムを無効にする物事を間に挟むことなく、2日間、あるいはそれ以上の期間に渡ってサウムすることです。これはアッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)の次の言葉によって、禁じられています:「“ウィサールをするのではない。ウィサールをしたい者は、スフール(夜明け前に摂る食事)の時刻まで(サウムを)継続させるがよい。”(教友たちは)言いました:“アッラーの使徒よ、あなたはウィサールしているではありませんか。”(アッラーの使徒は)言いました:“私はあなた方とは状況が違うのだ。私は食をお恵みになるお方から食を授かり、そして飲み物をお恵みになるお方から飲み物を授かりつつ夜を過ごすのであるから。”」(アル=ブハーリーの伝承[5]

 サウムするものが痰を飲み込むことは許されますが、痰を飲み込むことはサウムしているか否かに関わらず忌避される行いです。というのも痰は汚いものであるからです。

また舌や歯から出血があったら、それらによってサウムを無効にしてしまわないように、飲み込まないようにします。

 預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)のサウムとその解き方:

1-イブン・アッバース(彼らにアッラーのご満悦あれ)は言いました:「預言者(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)はラマダーン月以外に、丸々1ヶ月間サウムすることは全くありませんでした。そして(時には)“アッラーにかけて。彼はサウムを解かないぞ”と言われるほどにサウムを続け、また(時には)“アッラーにかけて。彼はサウムをしなくなったぞ”と言われるほどまでサウムを(長期間)しませんでした。」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[6])  

2-フマイドは、アナス(彼にアッラーのご満悦あれ)が次にように言うのを聞きました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は、(時には)私たちが彼はその月はサウムしないのではないかと思うほどに、サウムせずに過ごしました。そして(また時には、その月は)サウムを解かないのではと思うほどに、サウムを(続けて)行いました。また(時には)夜に彼が礼拝に立つのを見たいと思えば彼がそうするのを目にしないことはなく、また(時には)彼が眠っている姿を見たいと思えば彼がそうするのを目にしないことはありませんでした。」(アル=ブハーリーの伝承[7]

 


[1] 訳者注:イスラーム法におけるファジュル(暁)には2つあり、偽のファジュルと真のファジュルがあります。前者は夜明け前に縦に伸びる光で、後者は全体的に広がってくる光です。

[2] サヒーフ・アル=ブハーリー(6057)。

[3] 訳者注:性交にまでは至らない範囲のものです。

[4] サヒーフ・アル=ブハーリー(1927)、サヒーフ・ムスリム(1106)。文章はアル=ブハーリーのもの。

[5] サヒーフ・アル=ブハーリー(1967)。

[6] サヒーフ・アル=ブハーリー(1971)、サヒーフ・ムスリム(1157)。文章はアル=ブハーリーのもの。

[7] サヒーフ・アル=ブハーリー(1972)。

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