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故人はその体を洗浄された後、他の諸々の宗教がそうするのと同様に特別な死に装束に包まれます。その形や方法について簡単にご説明しましょう。

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③死に装束

 

     死に装束は故人の財産から拠出します。もし故人に何の財産もなかったら、尊属卑属に関わらず故人に対して扶養義務があった者がその義務を課されます。

 

     死に装束の包み方:

男性の場合は3回香を焚きこんだ3枚の新しい白い布を重ね合わせ、それらの間にハヌートという遺体用の香を散りばめます。その上に遺体を仰向けに寝かせ、ハヌートを散らした木綿をお尻の間に詰め、その上に粗めの紙などをあててアウラを覆う短めのズボンのような形にして縛ります。また全身の他の部分同様、そこにもハヌートを置きます。

それから3枚重ねの布の内、一番上の布の端を左側から右半身の方へ折り返し、続いて右側の布を左側に折り返してその上に来るように包みます。2枚目の布も3枚目の布も同様にし、余分な布の部分は頭部の方にまとめるか、あるいはその余裕があるなら頭部と足先の方にまとめて縛るようにします。そして布がほどけてしまわないよう、何箇所かに分けて遺体を紐などで縛ります。その紐は墓穴に埋葬する際に、解き取るようにします。

女性の場合も男性と同様に行いますが、成年前の子供は布1枚で包みます。しかし3枚で包んでも問題はありません。

アーイシャ(彼女にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は(その埋葬の際、)イエメンはサフーリー産の白い木綿製の3枚の布で包まれました。そして(その3枚の内の)どれも長衣やターバンなど(による代用)ではありませんでした。」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[1]

     遺体は少なくとも全身を完全に覆う1枚の布で包まれなければなりませんが、3枚の布を用いるのがスンナです。

 

     殉教者の包み方:

アッラーの道において戦死した殉教者は、戦死した時のままの衣服で洗浄せずに埋葬します。しかし衣服の上から1枚、あるいはそれ以上の布でくるんだ方がよいでしょう。

 

     ムフリム[2]の包み方:

ムフリムが死去したら、水とスィドル、あるいは石鹸で洗浄しますが、香の類は一切遺体に近付けないようにします。また男性であれば死に装束にマヒートゥ[3]は用いないようにし、頭部は覆いません。というのもその者は審判の日タルビヤ[4]を唱えながら復活するのであり、それゆえにその者がやり残した巡礼の諸行は代行して完遂する義務がありません。またムフリムは、巡礼の時に身に着けていた2枚の布のいでたちのまま埋葬されます 

     流産して死亡した胎児は、4ヶ月に達していたら洗浄し、死に装束に包んでサラーをします。

     死に装束で包んだ後に遺体から不浄な物質が出てしまったら、洗浄もウドゥーもやり直しません。

 


[1] サヒーフアル=ブハーリー(1264)、サヒーフ・ムスリム(941)。文章はアル=ブハーリーのもの。

[2] 訳者注:「ムフリム」とは、ハッジ、あるいはウムラの諸行の開始を意図した者のことです。

[3] 訳者注:マヒートゥとは次のような衣類を指します:長上衣などのように、体全体に合わせて縫製された衣類。シャツなどのように、体の上半身部分に合わせて縫製された衣類。ズボンなどのように、体の下半身部分に合わせて縫製された衣類。手に着ける手袋、足に着用する靴や靴下、頭に着けるターバンや帽子など、体の一部分に合わせて縫製された衣類など。

[4] 訳者注:詳しくは「⑥ハッジとウムラ」の章の「③イフラーム」の項を参照のこと。

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