(1) われは、このマッカの町にかけて誓う。
(2) 使徒よ、あなたはマッカ征服の日には、何をするのも許される。そうするのが妥当であれば、死刑から捕虜に取ることまで。
(3) 人類の親とその子孫にかけて、
(4) 確かにわれらは人間を、苦難(カバド)の中に創ったが、それはこの世で艱難辛苦に見舞われるからである。
(5) 人は罪を犯しても、誰も何もできないと考えるのか。あるいは報復もないし、それが創造された主であっても、そうだと考えるのか。
(6) かれは大変な財産をつぶしたと言う。
(7) しかしこの金持ち面は、アッラーがかれを見ていないと考えるのか。またどうやって、どこでそれを支出したか、アッラーが計算に入れられないと考えるのか。
(8) われらは、かれのために両目を創ったのではないか、
(9) また一つの舌と二つの唇を話すために。
(10) また善と悪の二つの道をかれに示した。
(11) かれは、楽園との間にある谷を渡るように求められ、そして渡ろうとする。
(12) 使徒よ、かれが楽園に入るために渡らなければならない谷がどんなものかを、あなたに教えるのは何か。
(13) それは、男または女の奴隷を解放し、
(14) または飢えの日には食物を提供し、
(15) その人の近親である父親を失った孤児を、
(16) または、何も持たない貧者を(助ける)。
(17) それから信仰する者になって、互いに服従に堅固であり罪を控えるよう勧めあい、苦難には忍耐強くし、アッラーの僕に対しては、互いに慈愛を勧めあう人になることが必要である。
(18) これらは右手の者たちである。
(19) だが使徒に託されたわれらの印を信じないのは、左手の者たちである。
(20) 審判の日には、かれらの上に懲罰の地獄の火が覆うこととなる。