(1) 太陽が巻き込まれ(、その光を失っ)た時、
(2) また、星々が(その光を失って)落下した時、
(3) また、山々が動かされ(て、粉々にされ)た時、¹
1 復活の日*の山々の変化については、洞窟章47の訳注を参照。
(4) また、妊娠十ヶ月目の雌ラクダが放ったらかしにされた時、¹
1 「妊娠十ヶ月の雌ラクダ」は、アラブ人にとって、最も大事なものの一つだった。その日はそれすらも構っている余裕はなく、自分のことで手一杯の状態である(アル=クルトゥビー19:228参照)。
(5) また、野獣たちが集められた時、¹
1 復活の日*には、動物でさえも集められ、裁きを受けた後に砂と化せられる(アッ=サアディー912頁参照)。消息章40の訳注も参照。また、ほかにも「殺される」「一緒くたにされる」という解釈もある(イブン・カスィール8:331参照)。
(6) また、海々が溢れ返った時、¹
1 「海が溢れ返る」ことについては、山章6の訳注を参照。
(7) また、魂が(自分と同様のものと)一緒にされた時、¹
1 出来事章7とその訳注も参照。ほかにも「魂が肉体に戻される」「魂に行いが結び付けられる」といった解釈もある(アル=クルトゥビー19:232参照)。
(8) また、埋められた女児¹が尋ねられた時、
1 生まれた女児を殺すジャーヒリーヤ*の習慣については、家畜章137とその訳注を参照。
(9) 「彼女は、いかなる罪ゆえに殺されたのか?」と。
(10) また、書巻を開かれ(て、各人に差し出され)た時、¹
1 この「書巻」は、現世での行いの帳簿(ちょうぼ)のこと(ムヤッサル586頁参照)。高壁章8の訳注も参照。また、この時の様子については夜の旅章13-14、洞窟章49、真実章19-29、割れる章7以降などを参照。
(11) また、天が剥ぎ取られた時、¹
1 イブラーヒーム*章48、預言者*たち章104、集団章67とそれらの訳注も参照。
(12) また、火獄が点火された時、
(13) また、天国が(その住人である敬虔*な者たちに)近づいた時、
(14) 人は、自分が携えて来たもの(善行と悪行)を知る。
(15) われはまさに、身を隠すものにかけて誓う。¹
1 アーヤ*15ー18までの、アッラー*によるこの誓いについては、整列者章1の訳注を参照。
(16) つまり、巣に向かって駆けるもの¹にかけて、
1 これは、夜に現れ、昼には見えなくなる星々のこととされるが、「野牛」「カモシカの類」といった解釈もある(イブン・カスィール8:336-337参照)。
(17) また、到来した夜¹にかけて、
1 「過ぎ去った夜」という解釈もある(前掲書8:338参照)。
(18) また、息づいた朝にかけて。
(19) 本当にそれ(クルアーン*)は、まさしく高貴な御使い(ジブリール*)の(伝達する)言葉。
(20) 力みなぎる者、御座¹のもとで位高き者、
1 「御座」に関しては、高壁章54の訳注を参照。
(21) (他の天使*たちに)追従される者で、誠実な者の(伝達する言葉である)。
(22) そして、あなた方の同胞(ムハンマド*)は、憑かれた者¹などではなく、
1 「憑かれた者」については、アル=ヒジュル章6の訳注を参照。
(23) 彼は確かに彼(ジブリール*)を、明瞭な地平線上に見たのである。¹
1 これは預言者*が、初めてジブリール*をその本来の姿で見た時のこととされる(ムヤッサル586頁参照)。詳しくは星章7の訳注を参照。
(24) また、彼(ムハンマド*)は不可視の世界¹について、出し惜しみする者などではなく、
1 ここでの「不可視の世界*」とは、啓示を伝達すること(前掲書、同頁参照)。
(25) それ(クルアーン*)は、追放された¹シャイターン*の言葉などではない。
1 「追放された」については、イムラーン家章36の訳注を参照。
(26) ならば、あなた方は(こお明白な論拠の後、)どこへ向かうのか?¹
1 これは、クルアーン*を噓呼ばわりすることに対する非難の言葉(前掲書、同頁参照)。
(27) それは、全創造物への教訓に外ならないというのに。
(28) あなた方の内、(真理の上を)まっすぐ歩むことを望んだ者への。
(29) そしてあなた方は、全創造物の主*であられるアッラー*がお望みにならない限り、(いかなることも)望むことがないのだ。¹
1 包る者章56の、同様の件(くだり)の訳注も参照。