87 - スーラトルアアラー ()

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(1) 至高なる、あなたの主*の御名を称え*よ。

(2) 創造され、(創造物を完璧に)整えられたお方を。

(3) また、(全てを)調整し給い、お導きになった¹お方を。
1 この「導かれた」については、ター・ハー章50の訳注を参照。

(4) また、(家畜に)食ませる(緑の牧)草をお出しになり、

(5) そしてそれを、黒ずんだ枯れ草とされたお方を。

(6) (使徒*よ、)われら*は、あなたに(ジブリール*を介して、クルアーン*を)読ませよう。そして、あなたは(それを)忘れない。

(7) 但し、アッラー*がお望みになったもの¹は別だが。本当にかれは、露わなものも、隠されるものもご存知なのだから。
1 アッラー*が、かれがご存知になる利益ゆえ、それを忘れさせることが英知に敵(かな)うもののこと(ムヤッサル591頁参照)。雌牛章106の、アーヤ*の撤回についての訳注も参照。

(8) また、われら*はあなたに、(あらゆる物事における)容易さへと導いてやろう。

(9) ならば(使徒*よ、あなたに啓示されたもので、民に)教訓を与えよ。もし、教訓が役立つならば(、だが)¹。
1 つまり、教訓に対して頑固で、それを受け入れないような者の教訓に勤(いそ)しむことはない、ということ(ムヤッサル591頁参照)。または、「教訓が役立ったならば」の後に「あるいは、役立たなくても」という文が省略されている、という説もある(アル=バガウィー5:242参照)。

(10) (自らの主*を)恐れる者は教訓を受け、

(11) 最も不幸な者は、それを回避しよう、

(12) 至大なる業火に入って炙られる(者は)。

(13) それから、彼はそこで(安らぐために)死ぬことも、(有益な生を)生きることもない。

(14) 自ら努めて清めた者¹は、確かに成功したのである。
1 シルク*や不正*、悪い品性から自らを「清めた者」のこと(アッ=サアディー920頁参照)。ター・ハー章76の同語についての訳注も参照。

(15) そして、自らの主*の御名を唱念し¹、礼拝²した(者は)。
1 アッラー*を想起し、その唯一性*を信じ、かれに祈り、かれのご満悦に沿う行いを行うこと(ムヤッサル592頁参照)。 2 これは一説に、毎日五回の義務の礼拝のこと(イブン・カスィール8:381参照)。

(16) いや、(人々よ、)あなた方は(来世の安寧よりも)、現世の生活の方を愛している。

(17) 来世(の安寧)は(現世のそれ)より善く、より長く続くものなのに。

(18) 実にこれ¹は、まさしく最初の書巻に(確証されて)あるのである。
1 この「これ」は、特にアーヤ*14-17を指すとされる(アッ=タバリー10:8597参照)。

(19) イブラーヒーム*と、ムーサー*の書巻に。